「なんとなく不登校になってしまった」
不登校になった当時に抱えていた罪悪感がありました。
それは、単純に“学校に行けない自分”への罪悪感ではなく、“たいしたことないのに学校に行けなくなってしまった自分”への罪悪感でした。
私は体罰的であったり、陰湿なイジメをうけていたわけではありません。家庭に問題がある訳でもなかった。私よりもっと酷い状況にさらされている子はきっといる筈で、私はそんな子達に比べたら全然たいしたことがないのに、それなのに不登校になってしまっている。
そう感じて、自分を責め続けていました。
今になって思えば、シカトだって、気持ち悪がられるのだって、辛いものに変わりはありません。そもそもイジメや状況の酷さを比べるのがおかしな話です。
けれど責任感が強かったせいか、当時は真剣に自分を責めていました。私が弱いからダメなんだ…と。
私は、どちらかというと、“たまたま、なんとなく不登校になっちゃった人”だと思います。
たまたまクラスのみんなと合わずに孤立してしまった、たまたま仲が良い子と違うクラスになっちゃった、そんなことから不登校になってしまう場合もあるのです。
誰か別の子がイジメられているのを見るに耐えかねて不登校になる場合だってあるし、もっとハッキリした理由がないまま不登校になる子もいます。
そういう子達に、どうか自分を責めないでと伝えたいです。それは悪いことではないんです。「そういうこと」は誰にでも起こりうることだからです。
私は自分を責めることで自分の傷を深くしてしまっていましたから、どうかそうならないで、心を休めるための必要な時間なのだと受け止めて欲しいなと願ってます。
不登校の間、将来への不安や恐怖はもちろんありました。なんとかしたい、とも思っていました。
今現在不登校の子達だって、このままじゃいけないと感じているのは、周りの誰かがとやかく言う以上に、本人が一番感じている筈です。
でも、そう感じているのなら、必ず動きだせるから大丈夫です。
今はまだ、なんとかしたくてもどうしたらいいのか分からないと感じるかもしれないけれど、自分から「こうしたい」と思えるように、動けるようになります。自分のペースで生きていって欲しいです。
世界は、学校と家庭だけじゃなくて、もっともっと広いのだから。
2012,04,01/2015,07,14記